ムハンマドちゃん

お寿司がすきです

女の子

 

女の子って何なんだろう、椎名林檎も女の子はいつでも魔法使いに向いてるって、大森靖子も女の子って最高って、歌っているけどなんなんだか本当に女の子って何なんだろうな

 

わたしは二十歳の女な訳で、客観的に見たら女の子としての価値が一番高い時期だと思うのね、これを使わなくてどうするんだって話

風俗もパパ活もして何が悪い、年頃の女ほど服やアクセサリーや化粧品が欲しくないわけない時期はないでしょう、自分を価値にして対価を貰ってそれで自分を着飾って、もっと可愛くなって価値を高めて何が悪い  まあそんな勇気も大してないんだけどネ

わたしは別に容姿が優れているわけでもないし自己肯定感なんてあったもんじゃないけれど、それでも一応女だしそういう気持ちがないわけではない。可愛くないなりにデパートで化粧品を見ている時間は堪らなく楽しいし毎日の支度で面倒ながらもメイクして自分の顔が幾分かマシになるとそれだけで精神も少しは安定する。

 

この間、相手にドタキャンされて急に暇になったとき、もう支度も全て済ませてしまっていたのでとりあえず美味しい夕飯でも食べようと思って外へ出た。堪らなくハンバーガーが食べたくなってハンバーガー屋さんへ行って、のんびりできる雰囲気だったのでそこで二時間近く読書をしていた。時間も九時を回ってそろそろ帰ろうかなあと、席を立って新宿の街を歩きながら、女が主人公の小説を読んでいたのもあって急にああわたし女じゃん!これでも女の子なんじゃんってなって、すごくときめいて、ネオンの光がキラキラ見えて、たばこを吸いながら不思議に恍惚とした気分になってしまった。何とも形容し難いけれどとにかく「ああわたし女の子なんだ、女の子なんだあ」って幸せな気分になった。そんな刹那的な感情でのち一瞬でいつもの通り地獄に落ちるんだけど、あの感覚って何なのかな、ずっとあの気分に浸っていたいな

 

この気持ちを強めるためにはやっぱり自分を着飾る為のお金が必要なのだろうか、それともいくらでも着飾っても四六時中そんな気分に浸れる訳ではないのだろうか、とにかく今のわたしには自分を着飾る為のお金がない、だからその為のお金を得るために価値のない自分を価値があることにして、男の人から対価を貰うのが正しいのかな、それが目下の束の間の幸せを得るための最短手段な気もするけれど、なんだか切ない気持ちにもなってしまう